富裕層インバウンド

富裕層インバウンドの法則その5「富裕層インバウンドは、顧客を創る顧客を創ることにフォーカスする」

最近購読しているメールマガジンに見入ってしまった言葉があったので今号でぜひ考え方として紹介してみたい。曰く、「顧客を創る顧客」を創るのが顧客視点の経営の本質である、と。

本連載をお読みいただいている事業者の皆様の究極の経営目標は「顧客を獲得し継続的な収益に結び付ける」ことのはずだ。これは弊社とて何の変わりもない。企業を企業として成立させていくには、これ以上当たり前で本質をついている言葉はないだろう。

閑話休題、新しい顧客を獲得していくには様々な方法がある。広告宣伝でユーザを増やす、展示会に参加してユーザを増やす、ソーシャルメディアを活用して……など枚挙に暇がない。結果が伴うか否かはともかくもこれらの「顧客を増やす活動」は正しい、いや、正しいと「社内的には」考えられている。もっといえば「正しいということに誰も反駁しきれない」。それはすくなくとも「新しい顧客を獲得しようとする活動」に対してはあくまで肯定的な意見が多いから、だ。「広告宣伝しなければモノは売れないし、サービスも行き届かない、新しい顧客も開拓できない」という意見には一定の真理が明らかにあるはずだ。

さて、話をもどそう。そもそも自社の商品やサービスを購入してくれた顧客とは何なのか? もっと言えば自社の商品やサービスを継続的に購入してくれている顧客とはいったい何なのか。小学生に聞くと明確な答えが返ってくる。「そりゃ好きだからに決まってるでしょ」、と。つまり、自社商品やサービスの「ファン」だから、継続的に購入してくれている、ということになる。理由は様々あるだろう。「使ってみたら便利で」、「この会社のウェブのテイストが気に入って」、「いやね、娘が働いててね」、いろいろあって当然だ。

ところが、おそらく過去数多の方々が指摘していることになるのだとは思うが、数多の企業がなぜか「継続的な顧客=あなたのファン」を忘れてしまうことが多い、というのもいまだに事実なのではなかろうか。とてつもなくもったいないことだ。

ではなぜこのようなことが起こるのか。考えるに、偶然だろうが戦略的だろうが、「いわゆる新規(=あなたのファンにならないかもしれない顧客)をとってくる営業はたいしたもんだ」という経営視点が重視され続けているからと言わざるを得ない。会社というのは生き物とよく言われるように、新しい顧客が見つかると従業員は喜ぶし勢いも出る、これはこれで正しい。しかしながら会社という生き物が別の生き物(=顧客)を相手にする場合だろうがなんだろうが、双方にハートがあり、モチベーションがある。「常に新しい顧客を!」という名のもと実施される新規顧客獲得活動は早晩終焉を迎えるはずだ。なぜなら普通のハートを持つ常識的な人間が本質的にずっと続けられることではないからだ。

「営業力がウリだった会社が、理路整然と現在の顧客の見直しや関係深化に走り出した」的な話を聞くにおよび、経営はやはり人間がやっているもの、との感を覚えることも少ないないだろう。ましてや、グローバルなご時世だ、いつまでも新規新規ではお金がいくらあってもたりないだろう。一方、経営は人間がやるものであると同時に、顧客の方も人間であることを忘れてはならない。経営側の人間が「ファン=自社の継続的な顧客を大切にしよう」と気が付く前に、「この会社はファンに対して意識が薄いわね」ということに気が付いてしまう。またこれも人間らしいし、洋の東西を問う話でもなんでもない。

では、どうするか。そこで冒頭の「顧客を創る顧客」を創るのが顧客視点の経営の本質ある、という話に行き付く。「新規顧客は、今の顧客のすぐとなりにいる」という発想で新規開拓を行うと戦略化できれば、あとは、既存顧客とのコミュニケーションをどれだけやっていくかということがポイントとして残るだけとなる。

もっと言おう。新規顧客を獲得するために費やしてきた人的/経済的リソースを、既存顧客との対話を多く、深くすることに使う。ヒトがヒトをヒトに紹介するきっかけには「ダイアログ=対話」が必要なのだ。特に国内外問わず、顧客が富裕層ともなればこれはもはや当然の領域だと考えている。富裕層インバウンドと考えればなおさらその傾向は強い。たった一人の外国人富裕層顧客が、その方の国でその方の友人に自社商品やサービスを広めてくれるような対話を繰り返す、それだけでも立派な海外富裕層顧客新規獲得営業になっているはずだ。

当社が開始している「富裕層インバウンドビジネス研究会」は、このようなテーマをひとつひとつ掘り下げようとしているものだ。3か月で9万円の研修商品で、2017年4-6月に第二期が実施される。いくつかの気づきをインバウンドビジネスに取り込みたい事業者様におすすめしている。なお、富裕層インバウンドビジネス研究会については、以下のサイトを参照されたい。

http://rpartners.jp/inbound/ibk/

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